2010年09月29日

またね! (感涙した猫物語)

白猫ユキ「大丈夫ですよ。私は…心配しないでください。」

ご主人の友人「明日の入院もくるからね。車だすから」

ご主人「うん…有難う。何もかも世話になって」

友人「何言ってんの!中学から30年友達でしょ」

ご主人「ユキ、仲良しするのよ。先住のキジちゃんと」

白猫ユキ「大丈夫ですよ。仲良ししますよ。泣きもしません。わがままも言いません。心配は何ひとつありませんよ。」

「このお友達がどんなに優しい人かも良く知ってます。長い付き合いですからね。

この先の飼い主になってくれて感謝しています。」

ご主人「ひとりで…好きな仕事してきてすっごく充実してた。

子猫だったユキ、飼う時もちゃあんと計算して、20年ユキが生きるとして…うんうん、金銭的にも私の年齢的にも絶対大丈夫って、ユキの最期までみとるつもりで…」

白猫ユキ「はい…」

ご主人「ごめんねユキ、、まさか私、病気になるなんて思ってもみなかったんだよ。
ごめんね。最期まで飼ってあげられなくて…」

白猫ユキ「わかってます。私より数倍も貴女の方が辛いこと。

何十倍も貴女の方が泣きたいこと、数百倍も貴女の方が我慢して笑ってくれること、私のために…

わかっています。だから大丈夫です。私も泣きません。これからのこともひとつも心配いりません」

友人「じゃ…行こうかユキちゃん、そろそろ」

白猫ユキ「はい、泣きません。笑ってお別れしますよ。」

ご主人「ユキ…」

ユキがご主人に近づいて頬ずり

ご主人「ユキ…大好きよ。先に逝くけどずっと好きよ…」

白猫ユキ「私もです。いつまで大好きです。」

ご主人「有難う。今まで」

白猫ユキ「私もです。有難うございました。」

ご主人「またね(ニコッ)」

白猫ユキ「はい、、また…」

パタンとドアが閉まる

ぶろろろ…車が発進する

ご主人(……嗚咽)

車内
友人「何もかも用意してあるからねユキちゃん、これからよろしくね」

白猫ユキ「…は…い…よろしくお願いします。いい子にします。」

―ユキの思い―

…もう遠くなったでしょうか。

もう貴女に私の声は届かないでしょうか。

もういいでしょうか。

一度だけいいでしょうか。



大きな声で…

ニャアアアアアアアアア………









Posted by レモンバーム at 21:15│Comments(4)
この記事へのコメント
何だか
切ないです(T-T)
Posted by くろすけ at 2010年09月29日 21:30
くろすけ 様

ペットはご主人を真っ直ぐに見て一番理解しているから人は助けられ癒やされるのでしょうね。
Posted by レモンバーム at 2010年09月29日 21:47
う―――ん。
確かに、泣ける…。

子猫ちゃま誕生おめでとうございます☆
Posted by ecoeco at 2010年09月30日 00:58
ecoeco 様

有難うございます。(*^o^*)可愛くって時間あれば眺めてます。

「またね!」は場面の絵を見ながら読むともう涙、涙でした。
Posted by レモンバーム at 2010年09月30日 08:41
 
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